汗のキホン
汗は機能の違いから、主に『温熱性発汗』と『精神性発汗』に分けられます。
発汗を自覚しない状態での水分蒸散(不感蒸散)
精神性発汗 | 温熱性発汗 | |
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発生部位 | 手掌・足底部(無毛部)の皮膚 | 左記以外の全身(有毛部)の皮膚 |
発汗刺激(一般的な誘発刺激) | 情動性刺激 (深呼吸・各種感覚刺激・暗算歌唱・各種心理検査など) | 暑熱刺激や運動 (電気毛布・家庭用サウナ・部分温水浴・人口気象室・全身運動負荷) |
発汗量 | 少ない | 多い |
発汗潜時 | 短い | 長い |
生理学的意義 | 防衛反応の効率上昇作用 | 体温調節制御の効果器作用 |
無毛部及び有毛部は、精神性発汗・温熱性発汗の役割に対応して、その機能を最大限に活かせる構造になっています。
無毛部 指紋の土手の上に汗腺が並ぶ。発汗により、ものを握るときのグリップを高め、感覚を敏感にする。無毛部は角質層が厚く汗管が長い。
有毛部 表面に出た汗を素早く広げるため、小皺の底、ことにそれらが交わる部分に汗腺が存在する。
体温調節に関わる汗の目的 汗は、蒸散するときに気化熱を奪うことで体温調節に寄与しています。 → 体温調節に関わる汗は、蒸散することで機能します。
体温調節に関わる汗には、気体として存在する汗と液体として存在する汗があります。